QOL”輪唱”岡山について

母体のQOL”輪唱“岡山』は平成2年に妹尾亘明医師の呼びかけで発足した会です。

川崎医科大学名誉教授・倉敷成人病センター学術顧問を歴任された故妹尾亘明医師が、がん治療の治癒とは身体的治療による単なる「生存」ではなく、元の日常生活への復帰を意味した生存である】、この精神でQOL輪唱“岡山』の会を創設されました。

 

会の目的は、乳がん患者の術後から「元の日常生活」への早期社会復帰を心身両面から支援すること。

事業内容は、社会奉仕活動です。具体的な活動として、乳がん体験支援者の養成と活動、乳がん患者の退院後の心身のリハビリテーション。

 会員の構成は、医師・看護師・医療関係者・体験支援者(テイクハート会員)・患者会アンダンテの役員であり、現在岡山県内外の10の医療施設の医師が所属しています。

 

そして『QOL“輪唱”岡山』には、分科会として患者が携わっている3つの会『テイクハート』『アンダンテ』『ハーモニー津山』が、あります。

テイクハートについて

 『テイクハート』は、病院の枠を超えて、乳がんと診断された時から術後にわたり、乳がんで悩む方の様々な不安や問題に自らの乳がん体験を通してサポートしているボランティア団体です。

平成3年より「医療奉仕士」「病院訪問ボランティア」という名称で始められました。より親しみやすい会にするために、平成18年に会の名称を体験支援者の会「テイクハート」と改め活動しています。

定期的に支援会・相談会を開催しています。

 

目的は、医療機関の枠を超えて、乳がん患者の社会復帰を心身両面から支援することにより、乳がん患者の不安を軽減し、生活の質の向上を図ることです。

そこで、元気になったことで感謝の気持ちを持って新しい患者を支援する立場になって欲しい」

つまり、体験者がただ自分の体験を話すのではなく、基本的な医療の知識を習得するなど、支援者・サポーターとしての質の向上が大切であるという妹尾医師の思いから、ボランティアの養成が始まりました。

 こうして会員対象の『アンダンテ』と体験支援者の会である『テイクハート』がスタートしました。

 テイクハート会員なるための条件として、『乳がん術後2年を経過して健全な日常生活に復帰していることを医師が認めた乳がん体験者』であり、現在の会員数は17名です。

 

また、もう一つの活動として

平成20年から3年間倉敷市市民企画事業のうち行政提案事業に倉敷市保健所健康づくり課と協働して、乳がんの正しい知識の普及および乳がん検診受診率向上の啓発に『早期発見早期治療により一人でも多く乳がんで命を落とすことがないように』と取り組みました。

それから現在に至るまで、保健所と協働で地域の愛育委員会等の催しに出向き、「乳がん展示・相談コーナーのブースを設け、また愛育委員会等への健康教育として出前体験講話を通じ、乳がんの体験談より乳がんの正しい知識の普及および乳がんで命をなくすことのないように受診率向上のための啓発活動に取り組んでいます。

 

 テイクハート会員は、日進月歩する医療に関する最新情報を習得すると共に、相談者へのより適切な支援の在り方を研修することで、ボランティアの資質の向上を目指しています。